雇用の豆知識

人材紹介とは

 

人材紹介とは、「人材紹介会社」の提供するサービスのことで労働大臣の許可を受けて、転職を希望する方と、正社員としての人材を求める企業の間に立ってその橋渡しを行う仲介といえます。一般紹介(求職・求人登録型)、スカウト(エグゼクティブサーチ型)、アウトプレースメント(再就職支援型)の3タイプがあり、業者としては日本全国に約700社以上存在しています。

 

根拠になっている法律は職業安定法で、この法律の第4条において「職業紹介とは、求人及び求職の申込みを受け、求人者と求職者との間における雇用関係の成立をあっせんすることをいう。」と定義されています。このようなこのサービスを提供し対価を得る業者は、同法上「有料職業紹介事業者」と呼ばれていて、一般においては「人材バンク」「転職エージェント」などと呼ぶこともあります。参考としては、職業安定法第33条の2の規定で、大学等の学校・専修学校などについて、所轄の公共職業安定所に届け出ることにより無料職業紹介事業を行うことができるとあり、これによって大学の就職課などは動いています。

 

企業が欲しがる人材を第三者が手配するという点においては、派遣業者や請負業者と類似する点があるのですが、職業紹介事業はあくまでもあっせんで、、事業者と労働者の間に雇用契約が存在していないところが大きく違います。一般に、求職者側は職業紹介事業者への登録や情報の利用は無料で行えるとされ、雇用者(求人者)側は、紹介された求職者を受け容れて雇用し、採用後一定期間(数ヶ月〜半年程度)が経過しても、その採用者(転職希望者)が求人側企業に在籍し続けている場合に、紹介事業者に対して報酬を支払います。報酬の相場は、雇用する求職者の年収の1〜3割が相場とされています。業者によっては、事業の再編による人員整理、リストラに伴う他社への転職支援(アウトプレースメント)を請け負っている場合もあります。この業種は1960年代後半から存在したのですが、規制緩和により有料職業紹介事業者の扱える分野が広がった2000年頃から、新規参入が増えてきていて、現在では、港湾運送業務や、建設業務以外のほぼ全ての分野で職業紹介事業が可能となっています。

 

しかし、間口が広くなったとはいっても利用されている分野の多くは限られており、各種技術系エンジニア・研究者や経営全般、法務、財務など社業のマネジメントといった職種に多く利用されているといえます。これらは、初期から、民間による職業紹介事業で扱われている職種でもあり、「人材バンク」や「転職エージェント」などと呼ぶ場合、この分野の職業紹介事業を指すことが多くなります。技術系や経営管理系以外の職種で、民間による職業紹介事業で扱われる職種は、、看護師やマネキン、芸能関係などがある。看護師に限ったものは「ナースバンク」と言われています。また、家政婦に特化した「家政婦紹介所」、マネキンに特化した「マネキン紹介所」、配ぜん人に特化した「配膳人紹介所」などがあり、芸能人(俳優、タレント、歌手)など個人事業者の職業を紹介する芸能事務所やプロダクションもこれに含まれます。

 

また、技術系でも、医療関連の職業紹介については、製薬メーカーの医薬情報担当者を除き、規制緩和まで許認可が下りなかったこともあり、扱っている業者は極めて少なく、いわゆる現業・技能系のブルーカラー職種についても、医療関連同様に規制緩和が遅かったため、扱っている業者はあまりみません。職業紹介事業は、多くの場合、市場価値が未知数な新卒者よりも転職者を対象として行われますが、近年では、第二新卒や新卒など若年層を取り扱う業者が増えている傾向にあります。


ページトップへ